11:57 トークン到着 まだ開いていないので待機 並び組は他にも数名
12:02 開場。もうすでに拘束されている これは、本人にとってツラい体勢なのか、楽な体勢を探ったのか、どうなんだろう 既存の柱も含めて考えられた台座の設計が美しい
12:20 足を動かしてる やっぱりしんどい? これずーっとやってはるんならもちろん耐性はあるやろうけど 観客同士が会話している ギャラリーの方が写真を撮っている
12:30 すでに10人来てる いま、5人同時に見てる 「鑑賞者も作品の一部」というステートメントを思い返す。(ならギャラリストなど関係者は?ギャラリーそのものは?) 大勢が見ている→みんなサディスト、みんなが排除する側の社会の人?という構図 黙認する加害(中立≠正義/いじめ見て見ぬふり、的な)を意識した 彫刻作品を見るように接近してまじまじと観察する人もいる(そりゃそうか) これは一人の「人」なんだと改めて実感 台座から落ちたりしないのか? (落ちたらさすがにめんどくさいことなりそう) 落ちて、下のとげとげに刺さることを想像してしまった こわい そうなったら、その後が大変だろうな 柱の後ろからパフォーマーを見ると、正面から見るのと微妙に違った感覚になる。 (覗き見のような感覚→だから自分は「加害者ではないのでは」というライトさすら生まれる) 手をくねくねし始めた、すこし 小寺さん自身は、生粋のマゾなのか?(ビジネスマゾ?どっちだ)
12:40 上の展示空間に上がった この写真たちはパフォーマンス中の写真か?このために撮った単体の写真か? さすがにそれは前者か ハイブランドとのコントラストはやっぱりええもんやな
12:50 もはや俺が変態だよ。ギャラリーの方に変に思われてないだろうか。もうすぐ1時間。 俺はサディズムもマゾヒズムもほぼ自覚したことなかったけど、変態にはすでになってしまっている。 手を、ぐっぱぐっぱしてはる 首を、くねくねと、小刻みに 下手に苦しむ演技などはしていなさそうなのがすごい 生々しさが伝わる 小寺さん自身の体内時計はどのくらいのもんなんだろうか 直接関係ないけど、Dr.STONEの千空が目覚めるまでのこととか思い出した
13:00 あとこれの6倍の時間か。果てしない。えぐいな。 おしっこ行きたくなってトイレを借りた。 「いる派」の本質を感じるためには、俺も居つづけて全部見たほうがいい気がしている ギャラリーの人に19時まで見続けたいと伝えた。おれの言い方、キモかったかもしれん、まじの変質者かと思われてるかも。
13:15 ところでこの拘束具、目は見えてるのか? 空調の位置は、これ、わざとかな 台座にちらほらと、体毛も散らばってる 生々しい リアル
13:35 すげえ当たり前のこと言うけど、ずっとこうしてはるな。ずっと「いる」。やっば。 俺は多動性障害のせいもあってか、24時間"歩く"とか"しゃべる"はできても、24時間"いる"ができない。 いる派の概念、ヤバいな。 あとやっぱこれ見えてないっぽいな、拘束具。 俺も、家がなかったり、旅の道中、野宿せなあかんときには排除アートにたびたび困ってあるので、ある種の「当事者」として思うところがたくさんある。 個人的には、そこで寝ないといけない人を、排除するよりも先に、その金で保護しようと思わないのかね、と昔から思っている。 道の駅 関宿には横になれるベンチがたくさんある あそこむっちゃ好き
13:45 ミンティア食うてもた。おれも集中力があかん。 いる派はill。
13:53 小寺さんの動きが多くなってきた やばい、落ちてまうんちゃうか 大きく体勢を直した これ大丈夫なんか 顔が全て隠れてるから人格が無くも見える。けど、虐められている「マジの人間」なんやな、と。 なんか、こっちを見てる気がする
14:00 手の拘束具を引っ張ってる気がする カチャカチャ鳴ってる
14:03 はじめて音が立つ 「コン」とノックの音 偶然かと思ったけど何かのサインっぽい 台座に水溜まりができている 排尿か ギャラリーの人が来てタオルを敷いて、何事も無かったかのように去る 漏れ続ける
14:09 美術作家ぽい人がいっぱいくる みんなにこにこしてる
14:41 体勢を直した。手を引っ張ってる。
15:00 やばい、俺のほうが「なんでこんなことやってんねん」という気持ちになってきた。しんどい。こりゃいかん。 あと4時間か、折り返してもない。 illすぎる。 胸の拘束具が右にずれてきてる。
15:10 頑張って胸の拘束具を直さはった。 おしっこがちょっとずつ乾いてきてる。 コンクリートに漏れ出したほうも、染み込んできてる。
15:36 やっぱり、後ろから見るのが落ち着く。安心する。この感覚も、ゆるく、こわいな。 たかだ旅行社のたかださんが来られたので話した 「痛いものを見るのが怖い」「どこまでが作品になるのか、その境界線は?」など
16:00 4時になった。 4時になった、と思う。これをただ思えるぐらい、小寺さんは「いる」し、俺は「見てる」。 6人、囲んで見ている。 しかし、ほんとに、「いる」なあ とんでもない放置プレイだ 実際のSMにも、このレベルの長尺の放置、あるんだろうか。 おれ、2回目のトイレに行く 小寺さんは大丈夫か?気にかけるだけ無駄やな。
16:15 やばいぞ、少し、落ちそうやぞ 体勢がちょっと悪い すごくお上品な雰囲気のお客さんが、たぶん知らずにおしっこを踏まはった
16:20 すんごい人が増えてきた 15人ぐらいいる? おのおのが世間話をしている ガヤガヤしてきた。 小寺さんは「いる」。そのまま。 なんというか、ひくひくしてはる 体が反ってきてる気もする
16:30 コーヒーを注文 ギャラリーの方々とお話しした。 赤ちゃんがずっと声を上げてるけど、小寺さんは「いる」。そのまま。
16:50 台座に流れたおしっこがほぼ乾いた 痕は残ってる コーヒーはうまい
16:56 胸の拘束具を直した リングが右乳首にかぶって、万博のキャラの目みたいになってる
16:58 胸の拘束具を真ん中まで戻して、今日はじめて、小寺さんが横になった。体勢が大きく変わった。 はじめて見えた背中が真っ赤 約5時間押さえつけられた拘束具の痕
17:10 ひんぱんに体勢を変えるようになった。いつ落ちるか、落ちないのか、こわい。 この体勢のまま落ちたら大惨事やぞ。 この心配すらも不毛やろうけど、想定内やろうけど。
17:35 いや、見れば見るほど、どうなってんねんこの体勢、と思う。 なんでこんな傾いた台座に安定してられるんや、すごい技 指を、こちょこちょやってはる
17:46 おれ、3回目のトイレに行く 小寺さんはまだ1回しかしてないからすごい 小寺さんのコンセプトで言うと、俺はもうすっかり、とんでもない女王様なんだろうな。 そうなると、この感想は変かもしれないけど、これまで約6時間見てきて思ったけど、ギャラリストのこの方が一番女王様なんじゃないかとすら思ってきた。 あと、小寺さん、全く汗かいてないんじゃない?暖房が直撃してるのに。 は? 暑いの?寒いの?見当がつかない
18:00 俺の小腹がすいてきた ウイダーを持ってきてるけど そういえば小寺さん、大便ってするんだろうか?パフォーマンス中に 小便よりは、調整はある程度きくかもだけど
18:14 右足が天面から落ちがちになった印象(あれ?もともとそうだっけ?) 天面から落ちないように体勢を戻す、手のつき方が慎重だ
18:25 外はすっかり暗い 4人ほど見てるけど、会場は静まってる。 小寺さんは「いる」。そのまま。 くしゃみとか、せきとか、出ないのか。 パフォーマー、えぐいな
18:30 缶ビールを買ってみる 普段ならやろうとも思わない悪趣味じみた感覚だけど、酒を持っているだけで金持ちの道楽っぽさが出てしまう。一回やってみる。 とにかく今は静かだ ガヤガヤしていたときも見てきて、 この静かに見守っている感じは「優しい」のか「冷たい」のかわからない
18:57 俺も含めて、7人が見守って?見下して?いる。本当に静かに。
19:04 すべりこみで入った人もいるからか、まだ終わらない。 それまでからいる人も、俺も含めて全員、終わりが見たいからか、終わりがわからないからか、一向に帰らない。俺らが帰らないと、終わらない。
19:07 だから小寺さんはまだ「いる」し、ギャラリーの方も止めない。客は帰らない。これもまたサディスティックやないか。
19:13 「19時までなので」とギャラリーの方に告げられて、全員が出る。 出たあとに暗幕の向こうでおそらく撤収が行われている。やっぱりこの部分は、俺らは見ないほうがいい。